2026年8月から10月にかけて、国内では1,000万件を超える規模の情報漏えいが相次いで公表されました。この記事では、組織の公式発表を確認できた主な12件を一覧にし、件数・原因・状況を公式発表の記載どおりに並べています。各事案の詳細は、表のリンク先の個別記事にまとめました。
2026年8〜10月に公表された12件の一覧
公表日は初報の日付です。件数は公式発表の表記に合わせており、「最大」「可能性」などの表現もそのまま残しています。2026年11月2日時点の情報です。
| 公表日 | 組織 | 影響件数 | 公表された原因 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|
| 8月1日 | Eストアー(ショップサーブ) | 約2,335万6,000人 | アプリケーションの脆弱性を悪用した不正プログラムの実行 | 記事 |
| 8月3日 | 講談社 | 連絡先 最大3,812件 | フィッシングメール経由で認証情報を入力 | 記事 |
| 8月10日 | RIZAP(APORITOオンラインストア) | 調査中 | 不正スクリプトの設置 | 記事 |
| 8月15日 | 両毛システムズ | 調査中 | VPNアカウントの悪用(ランサムウェア攻撃) | 記事 |
| 8月17日 | さくらインターネット | 1,360,563アカウント(可能性) | 不正アクセス(技術的な詳細は公表差し控え) | 記事 |
| 8月28日 | イエローハット | 1,797,124名 | WEB作業予約システムへの不正侵入 | 記事 |
| 9月26日 | 京王電鉄 | 調査中 | ランサムウェア攻撃(経路は調査中) | 記事 |
| 9月29日 | イープラス | 1,463件 | 払戻し管理システムへの不正アクセス | 記事 |
| 10月5日 | 物語コーポレーション(焼肉きんぐ公式アプリ) | 10,788,963件 | 不正アクセス(詳細は調査中) | 記事 |
| 10月5日 | 大起水産(公式アプリ) | 174,933人(可能性) | 不正アクセス | 記事 |
| 10月15日 | ソースネクスト | 22,519,960件(可能性) | 会員情報取得APIの不正利用 | 記事 |
| 10月22日 | カプコン(CAPCOM ID) | 11,774,247件(全世界) | 不正アクセス(詳細は公表なし) | 記事 |
件数の大きい事案
件数が公表されている事案を多い順に並べました。単位は組織によって人・件・アカウントと異なり、名寄せの方法もそろっていないため、厳密な比較ではなく規模の目安として見てください。
公表された影響件数(件数が公表された9件)
単位は各社の公表どおり
1,000万件を超えた4件のうち、Eストアーはネットショップの購入者情報、ソースネクストとカプコン、物語コーポレーションは会員サービスの登録情報が対象でした。
公式発表に書かれた原因から見えること
原因や侵入経路を具体的に書いている発表は12件中5件でした。それぞれの原因を並べると、手口はばらばらでも、入口が限られていることがわかります。
公式発表で原因が具体的に示された事案
| 原因 | 事案 | 公式発表の記載 |
|---|---|---|
| VPN | 両毛システムズ | 外部の第三者がネットワーク接続機器(VPN)のアカウントを悪用して侵入 |
| 不正スクリプト | RIZAP | 第三者がECサイトに不正スクリプトを設置 |
| API悪用 | ソースネクスト | 会員情報取得APIを第三者が不正に利用 |
| フィッシング | 講談社 | 取引先を装ったメールの偽ログイン画面で認証情報を入力 |
| アプリケーションの脆弱性 | Eストアー | サーバー上のアプリケーションの脆弱性を悪用 |
アカウントの認証が突破口になった
両毛システムズと講談社の2件は、いずれも正規のアカウントが使われて侵入されています。両毛システムズではVPNのアカウント、講談社ではメールアカウントでした。
ECサイトや会員システムが直接狙われた
RIZAPではECサイトに不正スクリプトが設置され、カード番号やセキュリティコードを含む入力情報が流出した可能性があります。ソースネクストでは会員情報取得APIが不正に使われ、約4日間で2,251万件規模の情報が取得されました。Eストアーはアプリケーションの脆弱性が悪用され、約2か月半にわたって情報が外部に送られていました。
原因が書かれていない事案も多い
京王電鉄、物語コーポレーション、カプコンなどは、原因や侵入経路を「調査中」とするか、具体的に記載していません。調査完了を公表したのはEストアー、イエローハット、さくらインターネットと、影響範囲の調査完了を公表したカプコンの4件にとどまります。
利用者が共通してできること
どの事案でも、公式発表は便乗したフィッシングへの注意を呼びかけています。自分が使っているサービスが一覧にあった場合は、次の順で確認してください。
公式発表と個別連絡を確認する
対象かどうかは、各社の公式発表と、登録メールアドレス宛の個別連絡で確認します。メール内のリンクではなく、公式サイトを直接開いてください。
使い回しているパスワードを変える
ソースネクストのようにパスワードが流出対象に含まれる場合は、同じ組み合わせを使う他のサービスも変更します。
カードの利用明細を確認する
Eストアーの店舗やAPORITOオンラインストアで買い物をした場合は、身に覚えのない請求がないか確認します。
不審なメール・SMS・電話に応じない
漏えいした氏名や電話番号を使い、本物らしく見せる連絡が届く可能性があります。パスワードやカード情報を尋ねる連絡には応じないでください。
よくある質問
自分の情報が漏えいしたかどうかはどう確認できますか?
各社は対象者に個別のメールや書面で連絡するとしています。届いていない場合でも不安があれば、公式発表に記載された専用窓口に問い合わせてください。メールに書かれた連絡先ではなく、公式サイトの記載を確認するのが安全です。
「可能性」や「調査中」と書かれた事案は、まだ漏えいしていないのですか?
漏えいの事実が確定していない、または範囲を調べている段階という意味です。続報で件数や項目が変わることがあります。イエローハットのように、続報で漏えい項目が追加された例もあります。
この一覧は今後更新されますか?



